一個前のコラムでは大学なんてどこでもいいと言ったが、実際「なわけないだろ!」という人がほとんどだろう。私もどこでもいいと言われても「了解。適当に受けるわ。」とは言えない。それではどうやって選ぶか。恐らくほとんどの人が偏差値、実家の近さ、土地柄とだと思う。私もそうだった。しかし、ここでは未だかつて無い選び方を紹介しようと思う。これは、大学卒業間際に知った方法である。
どうやって選ぶかというと、大学でやっている研究内容である。
私が受験生の時に「研究で大学を選ぶヤツは強い」みたいな事を言われたことがある。しかし、高校生がどうやって最先端の情報を知ればいいかなんて知っている人はほとんど居ないと思う。それでは具体的な方法を紹介していく。
科研費という言葉を知っているだろうか。簡単に言うと、研究したいから国からお金をもらう費用である。東大は日本の半分の研究費を貰っていると言う話を聞いたことがあるかもしれないが、これは東大の科学者(教授、准教授、講師、、、etc)が科研費を貰うのが上手いからである。基本的に科研費を貰っている科学者は世界でトップクラスの研究をしている。つまり、科研費を貰っている教授の所に行けば、世界でトップクラスの研究に携える可能性が高いという事だ。
科研費の検索ページ
ここにとりあえず興味がありそうな単語を打ち込んでみよう。「宇宙」「ロケット」「半導体」「原子力」「核融合」「細胞」「オーロラ」「電磁波」等
上から
研究タイトル
研究分類(あまり気にしなくていい)
研究機関(大学、研究所 これが大切)
研究代表者(名前)
期間
が見つかると思う。まずタイトルはほぼ理解不能だと思うがフィーリングで研究タイトルをクリックしてみよう。運が良ければ、研究領域→報告書に飛び、pdfにその研究の具体的な内容や参考URLが載っているのでそこからネットサーフィンの旅に出て欲しい。しかし、ほとんどがそうじゃないと思う(体感)。それではどうすればいいかというと、グーグルに戻り「研究機関(大学の名前) 研究代表者 研究室」で検索してみよう。恐らく准教授クラスであればちゃんとしたホームページがあるともう。そこのホームページなら、ある程度わかりやすく解説しているはずだ。
そこで、キーワードを拾い上げて、グーグルまたは、(https://scholar.google.co.jp/)で検索すればいい。このスカラーグーグルは査読(有識者が会っていると判断した物)なしが多く見受けられるので鵜呑みにしないことが大切である。
色々述べたが、科研費のホームページで色々キーワードを拾い上げて、ネットサーフィンをしてみようという事が言いたかった。
思いがけないような大学で思いがけない研究が行われている事がある。ぜひ興味を持って志望大学にして欲しい。
本当に気をつけて欲しい事が一つある。研究費がもらえるクラスの研究は大学4年生、大学院生が出来ないというのはよくある話である。出来ないというのは、レベルが高すぎて関われないという事である。それじゃどうすればいいか。
その為にあるのがオープンキャンパスである。オープンキャンパスでは研究室が解放されているので、行って「●●教授と話がしたいのですが」と言ってみよう。きっと喜ばれるだろう。もし、行けないのならメールしてみよう。恐らく調べれば乗っていると思う。
大学は就職予備校と呼ばれているが、私は大学とは本来研究するために行くところだと思っている。しかし、世間を見ていると研究目的で大学に行く人はほとんど居ないと思う。原因は、学校の先生、予備校の教師が研究について知っている人がほとんど居ないので情報が出回らないと事が上げられると思う。少しでも大学受験生に研究情報が伝われば嬉しい。